アン ドゥムルメステールコピー(ANN DEMEULEMEESTER)は、2020年春夏メンズコレクションを、2019年6月21日(金)にパレ・ド・トーキョーにて発表した。

霧の中で展開されたマリンルック

霧の立ち込める場内に、鳴り響く汽笛の音。ショーのインビテーションには、“O, Then Began the Tempest to My Soul”というシェイクスピアの『リチャード三世』から引用した1節が綴られている。陽の光と霧が入り混じる中、颯爽と登場したのはマリンテイストのルックだ。

象徴的なセーラーカラーコピー

象徴的なセーラーカラーコピーは、まっさらなホワイトのシャツや、ハリのあるブルーのトップス、光沢感のあるブラウスなど、様々なピースにあしらわれた。中には、メッシュのタンコピークトップに付け衿のようにして配されたセーラーカラーコピーも登場。ヘルシーなユニフォームのイメージとはやや異なる、アン ドゥムルメステールコピーならではの繊細さを思わせる仕上がりが余韻を残す。

細やかなボタンコピー使い

また、細やかなボタンコピー使いも目に留まった。しなやかなドルマンスリーコピーブのブラウスや、スタンコピードカラーコピーのジャケットには、狭い感覚で均等にボタンコピーを配置。ブラックのダブルブレストジャケットには、シルバーのボタンコピーを用いることで、アイキャッチなデザインに仕上げている。

ロープ&レーコピースアップ

随所に用いられたロープやレーコピースアップのディテールも特徴的だ。ブラウスやニット、プリーコピーツを施した流れるようなシルエットのドレスの襟元にあしらわれたレーコピースアップは、センシュアルなイメージを描き出す。ざっくりと大ぶりなバッグにあしらわれたロープは、波戸場の船を直接的に連想させるパーツ。ロープは、ラフなベルトとしても用いられ、スタイリングにタフなアクセントを加える。

着崩しから生まれる不均一な美

アシンメトリーコピーなスタイリングからは、“着崩し”の美学が感じられる。片方だけ袖の無いコートや、ボタンコピーでシャツに固定された、斜めに垂れ下がるような装飾。または、片側だけ襟や裾を外側に出したり、ボタンコピーの留め方を左右非対称にしたり……。崩したからこそ生まれる“不均一な美しさ”を提示した。